マテリアルバランス/環境保全の主な取り組み

マテリアルバランス

当社グループでは、事業活動における様々な環境への影響を把握、管理して、天然資源、副産物の有効利用や環境負荷の低減等の努力を続けています。

事業活動に伴う環境負荷の全体像

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INPUT 2023年度 エネルギー総使用量 エネルギー 総使用量 17,231kL(原油換算) 生産活動における使用 16,757kL その他 474kL 電気 30,974千kWh うち、再生エネルギー由来 2,446千kWh  燃料 10,099kL 用水 上水 6.5万m3 工業用水 4.3万m3 地下水 29.6万m3 合計40.3万m3 事業活動 研究・開発 原料調達・製造 物流・販売 設計・施工 保守・更新 OUTPUT CO2総排出量 CO2排出量 31,989ton-CO2 生産活動における排出量 30,992ton-CO2 その他 997ton-CO2 ただし、再生エネルギー由来の電気を使用する ことで1,010ton- CO2削減された結果である 産業廃棄物 再生利用率 79.0% 産業廃棄物総排出量 3,299ton 主なPRTR対象廃棄物排出 トルエン 132.9ton 塩化メチレン 4.8ton※ キシレン 1.7ton トリメチルベンゼン 1.8ton メチレンビス(4,1-フェニレン)=ジイソシアネート 0.7ton ※塩化メチレン排出量4.8tonのうち3.5tonは事業場移動量 (注)端数処理の関係で合計が合わない場合があります。

INPUT

生産工場のエネルギー使用量

当社グループでは生産工場におけるエネルギー使用量が全エネルギーの97%を占めます。そのため、各生産工場でのエネルギー管理が重要となります。

2023年度の全生産工場のエネルギー使用量は前年度比で3.8%削減されました。エネルギーのベースとなる電気(原油換算)は前年度比1.4%と増加しましたが、燃料(原油換算)で4.7%減少しています。

2023年度の生産量は生産工場の多くが前年度増あるいは前年度並みでしたが、主力工場である㈱エーアンドエー茨城および㈱エーアンドエー大阪の省エネ対応設備の増強がエネルギー使用量の削減に大きく影響しています。また、朝日珪酸工業㈱で実施したボイラー更新および重油からLPGへの燃料転換が順調に稼働し、省エネに大きく寄与しました。

生産工場のエネルギー使用量の推移 2019年度 21,275kL 2020年度 18,761kL 2021年度 18,438kL 2022年度 17,426kL 2023年度 16,757kL
水資源

当社グループは生産活動において多量の水を使用していることから、水資源の有効活用に向けた取り組みが重要と考えております。㈱エーアンドエー茨城および㈱エーアンドエー大阪では、循環利用を行うことで水資源の削減に努めています。

水資源の使用量の推移 2019年度 上水6.2万m3 工業用水5.7万m3 地下水31.2万m3 合計43.1万m3 2020年度 上水6.9万m3 工業用水5.0万m3 地下水33.0万m3 合計44.9万m3 2021年度 上水6.4万m3 工業用水4.8万m3 地下水30.5万m3 合計41.7万m3 2022年度 上水6.4万m3 工業用水4.1万m3 地下z水30.4万m3 合計40.9万m3 2023年度 上水6.5万m3 工業用水4.3万m3 地下水29.6万m3 合計40.3万m3

OUTPUT

当社グループの製品は、設計・開発段階から生産、販売等を通じて、最終的にその製品が廃棄されるまでの間に、様々な環境影響を及ぼします。これらによる地球温暖化、大気汚染、水質汚濁や天然資源の枯渇等、様々な環境影響を及ぼす環境負荷を認識し、省エネルギー活動や生産工場周辺への悪臭、排水や騒音等の影響を低減するための取り組みを行っています。

温室効果ガスの削減

当社グループでは、地球温暖化に関与する温室効果ガス(CO2)排出量の調査を継続しています。当社グループの2023年度CO2排出量(スコープ1,2)は31,989tonとなり、前年度より0.7%減および2013年度より32%削減し、CSR2030の目標を達成しました。これは前年度に引き続き主力工場である㈱エーアンドエー茨城および㈱エーアンドエー大阪の省エネルギー設備増強の効果や、朝日珪酸工業㈱の燃料転換が順調に稼働した結果によります。

また、2023年度の当社グループにおけるスコープ1,2,3の内訳は下のグラフとなっています。

2024年2月より㈱エーアンドエー大阪に設置した太陽光発電設備が稼働を開始されたことで、さらなる削減を見込んでおります。今後も省エネルギー設備および太陽光発電設備の導入を推進し、新たに策定したCSR2033を指標として温室効果ガスの削減に努めます。

当社グループのCO2排出量推移(スコープ1,2) 2013年度 47,172ton-CO2 2020年度 36,235ton-CO2 2021年度 34,540ton-CO2 2022年度 32,217ton-CO2 2023年度 31,989ton-CO2
当社グループのスコープ1,2,3内訳 スコープ1:20,385ton-CO2 スコープ2:11,604ton-CO2 スコープ3:156,394ton-CO2 カテゴリー1(材料):135,532ton-CO2 カテゴリー3(間接活動):6,537ton-CO2 カテゴリー4(輸送):4,243ton-CO2 その他:10,082ton-CO2 スコープ1:自社による温室効果ガスの直接排出 スコープ2:他社から供給されたエネルギー使用に伴う間接排出 スコープ3:スコープ1,2以外の間接排出 ※スコープ3は、環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.3)」、およびLCIデータベース IDEAv2.3(サプライ チェーン温室効果ガス排出量算定用)を参照しています。
産業廃棄物排出推移と廃棄物再生利用率の向上

2023年度の場外への産業廃棄物排出量は前年度比1.7%増とほぼ横ばいでしたが、産業廃棄物再生利用率は79.0%でCSR2030の目標に対して未達となりました。これらは㈱エーアンドエー茨城などで場内整理を行い産廃が増加した影響です。この増加を当社グループとして厳粛に受け止め、廃棄物の削減に努め産廃の再生利用を促進します。

今後も引き続き産業廃棄物の再生利用化に向けて調査を継続し、産業廃棄物再生利用率96%以上達成を目指します。

産業廃棄物排出量推移  2019年度 3,542ton 2020年度 3,648ton 2021年度 4,404ton 2022年度 3,244ton 2023年度 3,299ton
産業廃棄物再生利用率 2019年度 86.9% 2020年度 83.3% 2021年度 83.2% 2022年度 82.1% 2023年度 79.0%
PRTR対象物質

当社グループでは、生産工場を中心にPRTR対象物質の排出抑制に取り組んでいます。2023年度は前年度よりも対象物質排出量が減少しました。2023年度から追加された炭化けい素については、法令に則り報告しております。

今後も原材料、副資材における対象物質使用量削減に努めます。

環境保全の主な取り組み

当社グループは環境を保全し、環境への影響を低減するため、太陽光発電や船舶輸送による効果はもちろんコピー用紙の削減など身近な業務等も積極的に取り組んでいます。

温室効果ガス排出削減の取り組み効果

朝日珪酸工業㈱では電力を再生エネルギー由来に契約変更することで温室効果ガスの削減量は465tonとなりました。燃料転換や省エネルギー設備を導入した効果も合わせるとおよそ800tonのCO2を削減したこととなります。本社ビルは再生エネルギー由来の電力購入を継続し170tonの温室効果ガスを削減しています。㈱エーアンドエー茨城に設置した太陽光発電設備の発電量は901千kWhとなり331tonの温室効果ガス削減となりました。

2023年度は新たに㈱エーアンドエー大阪に太陽光発電設備を設置し2024年2月から稼働しています。今後も、再生エネルギー・省エネルギーの取り組みを進め、温室効果ガスの削減を目指します。

㈱エーアンドエー茨城 2023年度月別太陽光発電 年間発電量 901千kWh 4月 90千kWh 5月 85千kWh 6月 77千kWh 7月 102千kWh 8月 93千kWh 9月 71千kWh 10月 71千kWh 11月 53千kWh 12月 55千kWh 1月 60千kWh 2月 60千kWh 3月 84千kWh

「物流の2024年問題」への取り組み

2024年4月から働き方改革関連法の適用が開始されることで生じる「物流の2024年問題」に対処するため、2023年度はトラック輸送の一部を内航船に転換する「モーダルシフト」に取り組みました。

今までも北海道や九州地区への内航船輸送実績はありましたが、2023年10月より関東関西便を増やしました。輸送量は前年度とほぼ変わりませんでしたが、結果としてCO2排出量9%削減につながりました。

当社グループとして、これからも物流分野における省人化や環境負荷低減に努めてまいります。

「モーダルシフト」推進で社会課題解決に貢献

コピー用紙の使用量

当社グループではコピー用紙使用量削減に向け、会議・打合せの席での紙資料配付の低減などの取り組みを実施しています。

業務改善プロジェクトにおいてドットプリンター複写専用用紙をコピー用紙へ変更したことで作業の効率化および伝票用紙の汎用品化が達成できました。その影響でコピー用紙使用量は増加しています。また、当社グループであるアスク・サンシンエンジニアリング㈱の数量を新たに追加したことも影響しています。

以上より、CSR2033では2023年の結果を基準として新たな目標を設定しました。ワークフローやペーパーレスをはじめとするDX化に取り組み、紙類の使用量削減を目指します。

コピー用紙購入量推移 (単位:A4換算 千枚) 2019年度 3,341 2020年度 3,177 2021年度 3,059 2022年度 4,057  2023年度 6,053※ ※2023年度はアスク・サンシンエンジニアリング㈱の1,704千枚を追加

朝日珪酸工業㈱による清掃活動

朝日珪酸工業㈱では毎月定期的に工場周辺の清掃を行い、地域住民が利用する道路の環境整備を手伝っています。

朝日珪酸工業㈱ 工場周辺清掃活動

環境苦情

地域よりご連絡いただいた環境情報については、できる限り速やかに現地に出向いて状況を確認するとともに原因を調査し状況を説明して、当社に起因する場合には、改善策を実施しています。なお、2023年度にご連絡いただいた環境苦情はありませんでした。

環境部門の目標と活動結果

CSR2030に基づいた中期CSR目標に対する活動結果は以下のとおりです。

中期CSR目標と2023年度活動結果

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テーマ 中期CSR目標 2023年度の活動結果
環境負荷の低減 2023年度のCO2排出量
2013年度比17%削減(長期目標は26%削減)
CO2排出量2013年度比32.2%削減
グループ全事業所の社有車をハイブリッド車に転換 グループ全事業所社用車の42%をハイブリッド車等に移行
産業廃棄物・化学物質排出量の削減環境管理の徹底 2023年度の廃棄物の再生利用率90%以上 廃棄物の再生利用率79%
2023年度のコピー用紙使用量
2020年度比20%削減
専用帳票廃止に伴いコピー用紙使用量が大幅に増加したため、新たな指標として2023年度数値を基準とし、2033年度までに60%削減に変更した。
水資源の適正利用状況の管理 ㈱エーアンドエー茨城、㈱エーアンドエー大阪の水資源再利用の維持
EMSの維持管理と教育の推進 ISO14001の維持
グリーン調達ガイドラインの作成と定着 CSR調達基準の確立
行政指導を伴う環境事故・法令違反0件 行政指導を伴う環境事故・法令違反0件
環境配慮型製品の開発 年1品目の製品化 2020年度ステンドSpeed工法リニューアル
2021年度LNG燃料船タンク保冷工事
2022年度散布型除菌剤ヨドックス粒上市